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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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メメント・アモル-8
2011年01月22日 (土)
「そう、三年前。覚えてないのはまゆのせいじゃないから、そのことは気にしなくていい」
 手を伸ばしてマグカップを引き寄せると、お兄ちゃんは冷め始めていたローズヒップティをごくごくと半分ほど飲んだ。
「そんなに知りたいのなら教えてあげるよ、その辺の事情ってやつを。どっちにしてもいずれはわかることだから、先のことを考えたら早いほうがいいかもな」
 独り言みたいに言うと手にしていたマグをテーブルに戻した。跳ねるようにソファから起き上がるとあたしを見た。
「ほら、まゆも」
「えっ」
 どうしてと思う暇もないまま、大きな手がまだ充分中身の残ってるあたしのマグを奪った。テーブルに二つを並べて置いてからヒロ兄ちゃんが振り返る。
「これはまゆのお気に入りだからね。割れたりしたら悲しいだろう?」
「え、あ、ちょ、ちょっとぉ!」
 意味不明の言葉に首をひねる暇もなく、身を乗り出してきた長い腕に抱き寄せられた。慌てるあたしに普段と同じような笑顔を向けながら、ヒロ兄ちゃんはあたしを抱いたままゆっくりとソファに背中を沈み込ませる。
「三年前の春先頃だったかな。いつものように俺の住んでたアパートへ遊びに来たまゆが、ある日急に、あたし彼氏ができたのって言ったんだ」
「えっ……?」
 ドクドクと鳴る鼓動がうるさすぎて、この状況にもかかわらずとても静かな声はよく聞こえない。と言っても聞き取れないってことじゃなくって、その発言内容が唐突過ぎて意味がわからないだけなんだけど。目をぱちくりさせるあたしに、ヒロ兄ちゃんはおもしろそうにクスッと笑った。
「俺も最初は、よかったねって言ったよ。そしたら調子に乗ったのか、まゆは次々とその男のことを話し始めた。相手は大学の講師の先生だからみんなに内緒なんだけどって言いながら、キラキラした目で、二回目のデートでキスをした、一昨日は身体をさわられた、次のデートでは初体験しちゃうかも、なんて、浮かれててね」
 ――信じられるかい?
 のどの奥で低く笑いながらヒロ兄ちゃんはあたしの頭を撫でた。髪を指に軽くつまんで、すうっと滑らせる。耳に当たる指先の感触にぞくっとする。
「ついこないだまで俺のことを好きだって言ってくれてた、妹みたいに大切に思ってた子がだよ。俺より三つも年上のヤツとそんなことをしてるなんて、そんなヤツに処女を捧げるなんて、赦せると思うかい?」

 -つづく-
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コメント
この記事へのコメント
 
おお~、とうとういい雰囲気になりましたね!(笑)「妹みたいな」ってハードルは何もない時は高くて、でも一つのきっかけで簡単に飛び越えられるくらいなものになるのかも。今から次回が待ち遠しいです。
2011/01/23(Sun) 13:03 | URL  | mimana #e2xIBKiE[ 編集]
 
ありがとうございますーっ♪

本人がどう意識していたのかはまだわからないですけれど、シスコンみたいなものだったのかなぁ。
実際に血がつながってないのなら犯罪じゃないですし、いいぞ、いけー、やっちゃえーっってカンジですよね!

にゃおにお兄ちゃんはいないのでその辺はわかりませんけれど、でもこんなステキなおにいちゃんなら、にゃおも欲しいです!優しく意地悪に押し倒されてみたいっ!
2011/01/24(Mon) 18:31 | URL  | にゃお #-[ 編集]
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名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)