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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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あなたは知らない-21
2012年01月28日 (土)
「おいしいよ、これ」
「はい。特別製ですから」
 不思議そうな顔に茶筒を振ってみせる。一瞬だけ怪訝な目をした主任は、けれどすぐに理解したようで、自分の湯飲みの中に視線を落としてぷっと吹き出した。
「なるほどね。高級品は味が違うってワケだ」
「特別サービスです。みんなには秘密で」
 わたしの言葉に大きな肩をすくめると、主任は空になった湯飲みを差し出してくる。継ぎ足してあげた二番茶をクスクス笑いながら嬉しそうにすする、その横顔。
「なるほどね、秘密か。確かに」
 ――やっぱりこの人、ちょっとかっこいいかも。
 こんなときにだけフル回転する脳が、一昔前の王道ラブストーリーのような設定を素早く作り始める。
 互いに好意を持つもの同士が二人っきりで残業で、なんとなくイイ雰囲気。偶然指先がふれて、目が合って、笑いあって――。もちろん実はかなりえっちなわたしが期待するのは、淡い恋心のドキドキだけじゃなくって、もっと濃厚な、ラブシーン込みのオトナなお話。
 好きだよの続きは優しい手に上を向かされての強引なキス。服の上からブラ越しに胸をさわられる。器用に片手でボタンを外しながら首から胸元までを唇で辿られ、指先で散々になぶられて赤く腫れ上がった乳首がじんじんと痛みに近い快感を伝えてくる。ショーツの内側に入り込んできた指先が胸への愛撫ですでにくちゅくちゅになっていたところをさらに攻め立てる。必死で声を殺してあえぐわたしをおもしろがるように、ゆっくりと指が沈んで――。
「……っ、は、ぁっ」
 目の前にその人がいるせいか、妄想が妙にリアルな色を帯びてくる。思わず息をもらしてしまい、それをごまかすような気分でマグカップに唇をつけた。
 ――あっ! やぁっ、あっ、ああ……っ!
 わたしが何度も声を上げ、ヒクヒクと震えたあとに全身から力が抜けたのを見計らって、大きな手のひらが足首をつかむ。意図を察して慌てて身体をよじっても、抵抗を許さない強い力が押さえつける。しっかり鍛えた厚い胸板や腹筋の浮いた身体が密着してくる。次の瞬間、大きく開かされた脚の付け根に押し当てられた熱いものがぐぐっと入り込んでくる。肌が当たるほどに奥まで侵入され、捏ねるように小刻みに揺らされる。耐え切れず髪を振り乱して絶叫してもそれが一度で終わるわけはなく、巧みに突き上げられては何度も叫び、口だけの赦しを請いながら身体は更なる快感に震えて――……。
「……んっ」
 無意識のうちにふとももをすり合わせた。いけないと思えば思うほどドキドキする。ショーツの奥が熱くなってきてるのもわかる。
 ――やっぱり、昼間の、あれだけじゃ足りなかったのね。
 そう考えると溜息が出そうになる。自分がいやらしい女なのだと思い知らされるような気がする。

 -つづく-
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あなたは知らない-22
2012年02月03日 (金)
 物理的限界が存在する男性と違って、女は何度でも達することができる。個人差は勿論あるだろうけれど、わたしはクタクタになって動けなくなりそのまま眠ってしまうほどに攻められる味を覚えてしまった。
 ――せめて、課長が最後までしてくれれば、ここまでならなかったのに。
 わたしだけを弄び課長自身は最後までしないときはいつもこうだった。胎内に注ぎ込まれることで快感が増えるわけではないけれど、その瞬間の課長の震える息遣いを聞くことで精神的に満足する。昼間の密会が尻切れトンボに終わることは今までもあったことだけれど、その場合は夜に改めて時間を持ってくれていた。それはわたしのためと言うよりは課長自身の欲求を重要視した結果だったけれど。
 ――今夜は一人でしちゃお。
 お茶のせいか火照る身体のせいか熱を持った溜息をついて、半分ほど残ったマグカップをお茶セットの置かれたワゴンの脇へと置いた。三番茶でも淹れ足して仕事へ戻ろうと考えながらポットの中身を確認する。残っていた分量は充分だったけれど湯はぬるくなりすぎている。少しあたためようコンセントを差し込んで、主任もいかがですかと続けようとして上げた顔はそこで止まった。思わず息を飲んでしまうようなまなざしが、真正面からわたしを捉えていた。
「――主任……?」
 それは、今までに見たことのない表情だった。いや、一度だけ見たような気がする。
 あの日、前課長の送迎会の日の帰りに、毎日顔を合わせて見慣れていたはずの上司と何の前触れもなく突然に深い関係になってしまった。それがなぜなのか、どうしてそうなったのか、なにがきっかけだったのか、後から何回思い返してもわからなかった。思い出せなかった。仕方なく、わたしは酔っていたからだと結論をつけた。お互いに酔っていたからついうっかりその気になって、そう言うことになってしまったのだと。酔っていたからとてもよくて、今も続いてしまっているのだと。
 思い起こせば、あの日のあのときも、わたしはこんなことを考えていた。家が同じ方向だから送っていくとタクシーに乗り込んだ課長の横顔を見ながらその指を見ながら、課長の愛撫を想像した。抱かれて感じる自分を想像した。見知らぬホテルの前でタクシーが止まり、手を引かれてエレベーターに乗り込むときも部屋に入ったときも、ショーツを脱がされふとももを押さえつけられ下腹部に吐息を感じたときも、わたしはそれが現実なのか妄想なのかの判断はできなかった。舌に優しく叩かれ侵入してきた指に突き上げられ、自分のあえぎ声に耳を打たれて始めて、ようやく今が現実だと気がついた。課長に圧し掛かられ動物のように犯され、信じられないほどの快感に悲鳴を上げた。男性を受け入れて感じたことが今までに一度もなかったわたしにとって、それは天地がひっくり返ったかと思うほどのショックだった。

 -つづく-
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