2ntブログ
R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
スポンサーサイト
--年--月--日 (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
あたしの彼はご主人さま(2) -13
2006年02月23日 (木)
 家に戻ると、ママはテーブルの前に座っていた。
 紅茶のカップもスプーンも流しに片付けられていて、その代わりのように分厚いレポート用紙の束がママの前にあった。レポート用紙にはママが働いている出版社のロゴが入っていて、今から仕事するつもりなのかもしれないけど。でも。
「ちょっと、ママっ」
「ちーちゃん、ちょっとここへ座って」
 二人同時に声を出して、そして顔を見合わせる。思っていたよりもずっと真面目なママの目に、あたしはしぶしぶ頷いた。
「で、何よ」
 さっきまでユーキさんが座っていた、いつもの席に座ってテーブルの上で腕を組む。ママは難しい顔を続けたままレポート用紙をぺらりとめくった。細かな埃が紙の上で舞い上がる。
「あのね、ちょっと確かめたいんだけど……」
 ページの文字を辿りながらママはちらりと一瞬だけあたしを見上げて、そしてすぐに眼を伏せてしまった。
「結城さんの名前、結城和真、で間違いないのよね?」
「間違ってるわけないじゃない。何よ、いったい」
「うーん……。じゃあやっぱりー」
「だから、何なのよ!」
 ママのよくわからない態度に思わず大声を上げた瞬間に、ママはレポート用紙を持ち上げて隣に避けて、その下の雑誌をテーブルの真ん中に置いた。レポート用紙の束だと思っていたけど、実際にはいくつかの週刊誌の上に、レポート用紙が一冊乗っていただけ。それは、普段あたしたちなんかが絶対に読むことのない、経済専門の週刊誌で。
「何これ。ママの仕事?」
「ちょっと待ってね」
 そう言いながらママはページをめくり、そして手を止めた。
「見て、ちーちゃん」
 どこか曖昧な口調でそう言うと、ママはその週刊誌をあたしの前に置いた。
 ママが指し示す先には『結城財閥跡取り騒動、過熱再び?』と書かれた大きな見出しと、細かい文字が並んだ記事。結城財閥という言葉に胸騒ぎを覚えながら、あたしはその記事に目を落とした。経済誌らしい、固い文章のその一点だけが奇妙に大きく見えた。

 ――次男の和真氏だが、美倉家の令嬢と婚約したことから――


  -つづく-
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
コメント
この記事へのコメント
 それで、それでーぇ?
もうすっかり、どっぷり、引き込まれてます!あのぉ偉そうかもしれないですけど毎回Hなシーンが無くても全然OKだと思います。焦らされた方が楽しみが増える?!ちょっとM?キャーッ。そうじゃなくて物語として、とってもイケてると思います。これからも楽しみにしてます。だから、なるべく毎日UPして欲しいなぁ~。頑張って下さいね
2006/02/24(Fri) 00:40 | URL  | りり #-[ 編集]
 
おはようございます、りりさまv
はじめまして、かなあ? にゃおです☆おことばありがとうございますぅっ!

えっちシーンなしでもおっけーだってのは嬉しいです!
りりさまにMのケがあるのも嬉しいです?(^ο^)
ユーキさんにいっぱいイジめられてください!(えっ?)

でもでも、どう頑張ってもえっちくならない場所って
ストーリィ上どうしてもあるんですよねー。
それはやっぱりしかたないんですけど、でも読者サマがそう思ってて
そう言ってくださるとやっぱり嬉しいですv
ありがとうございますvv

毎日更新できるかどうか、ちょーっと不安なのですが(^∇^;)
でもできるだけ頑張ります! 
応援してやってくださいvv
2006/02/24(Fri) 08:47 | URL  | にゃお #-[ 編集]
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)