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2008年12月20日 (土)
「これ……」
「開けかたはわかるか?」
からかうような声音が優しく降ってくる。ううん、からかってるんだと思う。楽しんでるんだと思う。その証拠……になるのかな、薄くグロスを塗ったみたいな唇の端っこが意地悪なカンジに歪んでた。でもそんなちょっと悪そうな雰囲気もすごく素敵で、だからなんでもないように訊き返す声が震えてしまう。
「あたしが開ける、の?」
「開けなさい」
そっけなく頷かれて仕方なく、お菓子のパッケージを開けるみたいにギザギザになった端っこを両手の指先でつまんでひねった。思っていたよりも硬くて開けにくい。まあ、ポテチの袋みたいに簡単にぱくっと開いて飛び出したりしても困るだろうし、頑丈に作られてるんだろうな。
「えっと……」
「取り出す」
「はい」
パッケージの上を端っこまで切ったあたしがそのままで固まっていると、有無を言わさないって声が次の行動を指令した。仕方なく、言われるままにおそるおそる開いた口に指を差し込んで、ぬるりとした感触に滑りそうになりながら指先に引っ掛けた。
「出しました」
「じゃあ、つけて」
つけて、って……。
びっくりして振り仰ぐと、先生はあたしの顔を見てからくっとのどの奥で低く笑った。座席の下に右手を入れて、ざらざらと音を立てて運転席を一番後ろまでスライドさせてから、左手にパッケージを右手の指先にゴムをつまんだまま固まったあたしを優しい目で見つめた。
「降りて、こっちを向きなさい」
毒を流し込むように優しく囁かれて、言われるがままに靴を脱いだまま広くなった運転席とハンドルのあいだに身体を滑り込ませた。ぺたりと座り込んで向き直ると、ちょうど目の前に先生のがあった。赤くて黒くて、怖いくらいに表面に青い血管が浮いてた。ぷうっと腫れたやわらかな先端がぬるぬると光ってた。それ以上直視することができなくて俯くように目をそらした。
「握って、先に当てて、そのまま下まで滑らせればいい」
「……はい」
後頭部に降りかかってきた言葉に素直に頷いた。とんでもないことを言われてるってのはわかってるのに、催眠術にかかったようにそのとおりにしてしまう。
-つづく-
「開けかたはわかるか?」
からかうような声音が優しく降ってくる。ううん、からかってるんだと思う。楽しんでるんだと思う。その証拠……になるのかな、薄くグロスを塗ったみたいな唇の端っこが意地悪なカンジに歪んでた。でもそんなちょっと悪そうな雰囲気もすごく素敵で、だからなんでもないように訊き返す声が震えてしまう。
「あたしが開ける、の?」
「開けなさい」
そっけなく頷かれて仕方なく、お菓子のパッケージを開けるみたいにギザギザになった端っこを両手の指先でつまんでひねった。思っていたよりも硬くて開けにくい。まあ、ポテチの袋みたいに簡単にぱくっと開いて飛び出したりしても困るだろうし、頑丈に作られてるんだろうな。
「えっと……」
「取り出す」
「はい」
パッケージの上を端っこまで切ったあたしがそのままで固まっていると、有無を言わさないって声が次の行動を指令した。仕方なく、言われるままにおそるおそる開いた口に指を差し込んで、ぬるりとした感触に滑りそうになりながら指先に引っ掛けた。
「出しました」
「じゃあ、つけて」
つけて、って……。
びっくりして振り仰ぐと、先生はあたしの顔を見てからくっとのどの奥で低く笑った。座席の下に右手を入れて、ざらざらと音を立てて運転席を一番後ろまでスライドさせてから、左手にパッケージを右手の指先にゴムをつまんだまま固まったあたしを優しい目で見つめた。
「降りて、こっちを向きなさい」
毒を流し込むように優しく囁かれて、言われるがままに靴を脱いだまま広くなった運転席とハンドルのあいだに身体を滑り込ませた。ぺたりと座り込んで向き直ると、ちょうど目の前に先生のがあった。赤くて黒くて、怖いくらいに表面に青い血管が浮いてた。ぷうっと腫れたやわらかな先端がぬるぬると光ってた。それ以上直視することができなくて俯くように目をそらした。
「握って、先に当てて、そのまま下まで滑らせればいい」
「……はい」
後頭部に降りかかってきた言葉に素直に頷いた。とんでもないことを言われてるってのはわかってるのに、催眠術にかかったようにそのとおりにしてしまう。
-つづく-
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