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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-88
2008年08月12日 (火)
「――ら……。……こら、理香!」
「んー」
 やわらかなマットレスの上で安らかに眠っていた理香は、強い調子で肩を揺らされると不服そうに口の中で唸った。その手から逃れるように小さく寝返りを打ち、そのまま何事もなかったようにすやすやと寝息を立て始める。
「まったく」
 深く溜息をつくと、亮治は意を決したように唇を歪め右手を振り上げた。
「ほら、起きろ理香」
「んにゃぁーっ!」
 緩やかなまどろみの中を漂っていた頬がぺちんと音を立てて叩かれる。その痛みに理香は猫科の動物の威嚇音のような意味不明の抗議の叫びを上げた。その反応に多少は驚きながらもさすがにこれで起きるだろうと、目を開けた理香のために腕を組んで見おろし威圧感を醸し出した亮治を完全に無視すると、理香は瞳を固く閉じたまま背中を丸めて眠り続けた。
「本当にどこまでも、こいつは……」
 そんな理香に深く溜息をつくと、亮治はわずかに癖を持ちやわらかくうねった髪に鼻先を近づけた。甘い花の香りとわずかな汗のにおいに目を細めながら黒髪のあいだから小さなアーチを覗かせた耳に唇を寄せる。
「理香。いい加減起きないと――」
 勿体をつけるように一息入れると、亮治は笑みを含んだ息を吹きかけた。やわらかな耳たぶにくっついた控え目なピアスを指先でつまみ軽く引っ張る。その刺激にわずかに身じろぎした理香に亮治は小さく笑った。
「また犯すぞ。いいのか?」
 おか、す……?
 ぼんやりと白く広がっていた理香の意識の中に、それは奇妙なほどはっきりと響いた。
 この声を知っている。その意味を知っている。
 セックスという言葉だけでは説明のつかない、全ての価値観が反転するような原始的で屈辱的な快楽のイメージが理香の脳裏に沸き上がる。裸体の絡み合う卑猥な映像が鮮やかに甦る。その相手が誰であるのかを理解するよりも早くがばりと起き上がった理香の手首は、呆れるほど簡単にそして乱暴につかまれた。

 -つづく-
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名乗ってもいいけど表には出さないでと言うかたは名前をカッコで閉じてください→例(にゃお)