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R18 らぶえっち小説Blog
えっちな表現が盛りだくさんにつき、18歳未満&清純派さん回れ右!
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この指を伸ばす先-80
2007年11月30日 (金)
「えーと、おはよーござい……ます?」
 おそるおそる開けたドアの真正面の堂々たる執務机には、不敵な笑みを浮かべるいつもの顔はなかった。その事実に内心で安堵しつつ、理香は首を回すようにして室内を見渡した。昨日まであった大きなソファセットが消えており、その替わりのように三つの机が置かれている。そのうち、向かい合わせになった二つにはラップトップ型のパソコンが、壁にぴったりあわせて置かれた一つの机の上にはそのパソコンが入っていたとおぼしきダンボール箱が梱包材と一緒に乱雑に積み上げられていた。ダンボール箱からガムテープを引き剥がして平たく畳んでいた巨大な背中が理香の声に振り返った。
「おはようございます、今西さん」
 時計の針が揃って天井を指す時間帯とはややずれた理香の挨拶にも、達也は律儀に答えた。曖昧な笑みを浮かべながら、なおも室内を見回す理香の姿に達也が苦笑する。
「マネージャーならここにはいませんよ。上に呼び出されたっきり、まだ帰ってきていません」
「上って?」
 返ってきた達也の言葉に首を傾げながら理香はドアを閉めた。向かい合わせに二つ並んだ机の片方に肩に掛けていたバッグを置く。向かいのデスク上には、達也のものとおぼしき筆記用具と書類が置かれていた。パソコンはすでに開かれ、低い唸りを上げていた。
「社長じゃないですかね。先ほどお電話差し上げたのが、その呼び出し報告だったのですが」
「さっきの……?」
 意味ありげに笑う達也に理香は一瞬考えかけ、そしてあっと口元を押さえる。そんな理香の様子を楽しむかのようにのどの奥を震わせて笑いながら、達也は手にしていたダンボールを置いた。
「さっきと言っても、もう二時間以上も前ですけどね。可愛い声でしたよ、今西さん」
「え、あ……」
 優しく細まった目とはうらはらに伸びてきた長い手はやや乱暴な手つきで理香の二の腕をつかんだ。強い力に巻き込むように腕を引っ張られ、理香はあっけないほど簡単に達也に抱き寄せられた。運動オンチの上に非力な理香の抵抗など達也の比ではない。片手で押さえられただけで身動きが取れなくなってしまった。

 -つづく-
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