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2006年02月21日 (火)
「いい加減に起きろって!」
苛立った声が乱暴に布団を引き剥がす。同時にぺちぺちと頬を叩かれて、あたしは顔をしかめた。
「んん、もう、ちょっと……」
「もうちょっとじゃない! 俺はもう出るんだからな!」
うるさいな……。
頬を目の下をこすりながらなんとか顔を上げた瞬間、枕元に転がってたケータイが見えた。手を伸ばして開くと、見覚えのあるデジタル数字が『0742』と並んでた。七時四十二分。普段起きているのは七時十五分。
と言うことは、二十七分、寝坊、したあっ?
「ええええっ~~?」
がばっと起き上がると、もうスーツに着替えて出社準備をすっかり整えていた彼が仁王立ちであたしを見おろしていた。
「よし、起きたな。俺はじゃあ行くから」
「ちょ、ちょっと待って! あたしも行くっ!」
無慈悲な背中は待ってくれなかった。
あれ、やっぱり夢だったのかな。
そこらにあった服を引っ掛けてノーメイクで全力疾走してなんとか間に合ったいつもの電車の窓際で、あたしははぁはぁと喘いでいた。慌てて着替えながらも一応確認すると、パジャマのズボンもショーツもちゃんと穿いてたし、ボタンも全部留まっていた。夢だったとしか思えない。
でも、なんか、ものすごいリアルだったんですけど。ホントに気持ちよかったんですけど。今も、腰の奥のほうになんか残ってるんですけど。
ふう、っと大きく息を吐いて、あたしは見慣れた風景を眺めた。
あんな夢見ちゃうくらいに自分が欲求不満だったなんて、なんかちょっと恥ずかしいけど、でもまあ、気持ちよかったんだからいいか。
「もう一回くらい、見てみたいかも」
誰にも気付かれないように小声で呟いて、そしてあたしはくすりと笑った。
その後、あたしが同じ夢を見たかどうか、それは内緒。
-おわり-
苛立った声が乱暴に布団を引き剥がす。同時にぺちぺちと頬を叩かれて、あたしは顔をしかめた。
「んん、もう、ちょっと……」
「もうちょっとじゃない! 俺はもう出るんだからな!」
うるさいな……。
頬を目の下をこすりながらなんとか顔を上げた瞬間、枕元に転がってたケータイが見えた。手を伸ばして開くと、見覚えのあるデジタル数字が『0742』と並んでた。七時四十二分。普段起きているのは七時十五分。
と言うことは、二十七分、寝坊、したあっ?
「ええええっ~~?」
がばっと起き上がると、もうスーツに着替えて出社準備をすっかり整えていた彼が仁王立ちであたしを見おろしていた。
「よし、起きたな。俺はじゃあ行くから」
「ちょ、ちょっと待って! あたしも行くっ!」
無慈悲な背中は待ってくれなかった。
あれ、やっぱり夢だったのかな。
そこらにあった服を引っ掛けてノーメイクで全力疾走してなんとか間に合ったいつもの電車の窓際で、あたしははぁはぁと喘いでいた。慌てて着替えながらも一応確認すると、パジャマのズボンもショーツもちゃんと穿いてたし、ボタンも全部留まっていた。夢だったとしか思えない。
でも、なんか、ものすごいリアルだったんですけど。ホントに気持ちよかったんですけど。今も、腰の奥のほうになんか残ってるんですけど。
ふう、っと大きく息を吐いて、あたしは見慣れた風景を眺めた。
あんな夢見ちゃうくらいに自分が欲求不満だったなんて、なんかちょっと恥ずかしいけど、でもまあ、気持ちよかったんだからいいか。
「もう一回くらい、見てみたいかも」
誰にも気付かれないように小声で呟いて、そしてあたしはくすりと笑った。
その後、あたしが同じ夢を見たかどうか、それは内緒。
-おわり-
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